はじめに
野生鳥獣による農作物被害金額は、平成28年度が172億円と4年連続で減少しており、平成11年度の調査開始以来最低の水準となったところであり、アライグマ、ハクビシン、タヌキによる被害金額の合計が、約9億円であり、これは10年前の平成18年度と比べると約3億円の増加となっているところである。また、鳥獣被害は営農意欲の減退や耕作放棄の要因、車両との衝突事故、生活環境被害等ももたらしており、数字に表れる以上に深刻な影響を及ぼしていると考えられる。
このような被害が問題となる中、平成20年3月作成の『野生鳥獣被害防止マニュアル-ハクビシン-』、平成22年3月作成の『野生鳥獣被害防止マニュアル-特定外来生物編-』の内容を踏まえ、今般『野生鳥獣被害防止マニュアル-アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ(中型獣類編)-』をとりまとめたところであり、地域の鳥獣被害対策実施隊隊員、市町村職員、地域のリーダーなど被害対策に携わる方々に広く活用され、アライグマ、ハクビシン等中型獣による農作物被害がより一層軽減に繋がることを心から期待している。

平成30年3月
『野生鳥獣被害防止マニュアル
―アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ(中型獣類編)―』
企画編集委員会

 

1章 中型獣対策の考え方
1 中型獣類による農作物被害
1 なぜ被害がふえたのか
2 どうすれば防げるか
2 環境管理の考え方
1 環境管理とは
2 被害とならない農作物(エサ)
3 安心できるすみか(ねぐら)
3 捕獲の考え方
1 被害軽減につながらない捕獲
2 被害を減らすための捕獲
4 野生鳥獣に対する間違った認識と対策
1 なぜ人里に
2 人里には野生鳥獣の食べ物が豊富
3 野生鳥獣にとって人里は安全
4 計画的な捕獲を
コラム アライグマ

2章 中型獣対策の基本
1 加害鳥獣の特定
1 痕跡の特徴
2 外見の特徴
2 被害を出さない環境管理
1 農地をエサ場にしない
2 放棄された果樹の適正管理
3 集落周辺の環境整備
4 複数のねぐら
5 狙われやすい寺社仏閣
6 狙われやすい構造
7 ねぐらを作らせない
3 侵入防止対策技術
1 電気柵
2 物理柵
3 獣種別侵入防止柵例
◦電落くん
◦楽落くん
コラム メンテナンス

3章 中型獣の生態と特徴
1 アライグマの分布と被害対策
1 アライグマの分布
2 農作物被害
3 被害対策
コラム アライグマ専用捕獲檻の開発
2 アライグマの形態的特徴
3 アライグマの食性・行動・繁殖
1 アライグマの食性
2 アライグマの行動
3 アライグマの繁殖
4 ハクビシンの分布と被害対策
1 ハクビシンの分布
2 農作物被害
3 被害対策
5 ハクビシンの形態的特徴
6 ハクビシンの食性・行動・繁殖
1 ハクビシンの食性
2 ハクビシンの行動
3 ハクビシンの繁殖
7 タヌキの分布と被害状況
1 タヌキの分布
2 農作物被害
3 被害対策
8 タヌキの形態的特徴
9 タヌキの食性・行動・繁殖
1 タヌキの食性
2 タヌキの行動
3 タヌキの繁殖
10 アナグマの分布と被害対策
1 アナグマの分布
2 アナグマ増加の原因
3 被害対策
11アナグマの形態的特徴
アナグマの食性・行動・繁殖
1 アナグマの食性
2 アナグマの行動
3 アナグマの繁殖
コラム 野生鳥獣捕獲時の注意点

4章 その他の中型獣
1 ヌートリア
1 ヌートリアの分布と被害状況
2 ヌートリアの形態的特徴
3 ヌートリアの食性・行動・繁殖
4 被害対策
2 クリハラリス(タイワンリス)
1 クリハラリスの分布と被害状況
2 クリハラリスの形態的特徴
3 クリハラリスの食性・行動・繁殖
4 被害対策
3 キョン
1 キョンの分布と被害状況
2 キョンの形態的特徴
3 キョンの食性・行動・繁殖
4 被害対策
4 テン
1 テンの分布と被害状況
2 テンの形態的特徴
3 テンの食性・行動
4 被害対策
コラム 捕獲した個体の処理方法

5章 巻末資料
1 鳥獣の管理による被害軽減
1 鳥獣保護管理法に基づく捕獲
2 特定外来生物の防除
3 捕獲の方法
4 関連する法律
5 各制度の特徴を活かした対策立案
◦関係法令条文 鳥獣被害防止特措法
◦野生鳥獣による農作物被害状況(平成28年度)
◦野生鳥獣による農作物被害状況の推移(面積)
◦野生鳥獣による農作物被害状況の推移(被害量)
◦野生鳥獣による農作物被害状況の推移(被害金額)
参考文献
参考URL
写真提供
国の鳥獣害対策の窓口

 

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